時に熟成された表情豊かで、味わい深い雰囲気を。
「時」が作り上げたその風合いは、きめ細やかで独特の雰囲気を持ち、今でも多くの愛好家達に愛され続けています。そのすばらしい素材を損ねないよう、高度な仕立て技術を駆使することで長い時に耐えうる堅牢さと、素材の質感が生み出す独特の雰囲気と美しさを兼ね揃えた製品作りを心掛けています。
『持ち主との偶然の出会い。そこから始まる歴史・時間を共に刻んでもらいたい。』
そんな「願い」を込め、理想とするモノづくりを探求し続けています。
Committed to Quality革製品へのこだわり
■KAWAI LEATHERで使用する革について
世界中のタンナー(鞣し業者)達の経験と技術によって築き上げられてきた「信頼」。 その二文字に裏打ちされた上質の鞣し革は、「素材から滲み出る独特の雰囲気」「きめ細やかな質感」「使用に耐えうる堅牢さ」など、 一般的な皮革からエキゾチックレザーまで、私が理想とするモノ作りに最適な素材を厳選して使用しております。
■仕立てについて
当工房ではパターンの作成、裁断、漉き、縫製、仕上げまで、主催者である私自信がすべての工程を行なっております。
漉き加工について
革には厚みがあり、テキスタイルと違い刃物を使って厚みをコントロールが可能で、この技術を漉き加工と言います。ベタ、段、斜めなど様々な漉きを適材適所に施します。この漉き加工の技術レベルが革製品を仕立てる上の良し悪し決める大きな要の一つです。当工房では高度な漉き加工技術を駆使し、機能的で美しくかつ雰囲気あるものつくりを心掛けております。
ミシン縫製について
当工房では製品の基本縫製はミシン縫製を行なっております。縫製を単に縫い止めるという考え方ではなくミシン本体からミシン針まで独自の調整、加工を施し、糸締まり良く美しく魅せるパーフェクトなスッテッチを心掛けております。
手縫い縫製について
特殊な縫製が必要な製品、当工房所有のミシンで縫製出来ない箇所、特に堅牢さが必要な箇所、 お客様のご要望がある場合"Hand stitch"(ハンドステッチ)と呼ばれる手縫い縫製も行なっております。
この技法は、革厚それぞれに合わせた最適なテンションで縫製が行え、それによって生み出されるピッチの整った美しいStitchを施す事が可能であると共に、 特殊な加工を要する製品に対しても縫製を行う事ができるという利点を有します。手間の掛かる技法ではありますが「手縫いならではの風合い」を生み出す事が可能です。
どちらの縫製についても、その素材が生まれ持つ「表情豊かな質感」と「独特の雰囲気」を最大限に引き出せるよう、一つ一つ丁寧に、心を込めて仕立てております。
■コバ(革の裁断面)仕上げについて
コバの仕上げ方には、
- 革の裁断面にコーティング剤を塗り仕上げる方法。
- 革を断面を巻き込む「ヘリ返し」やバインディング。
- 裁断面を磨き仕上げていく「切り目磨き」
「切り目磨き」は、革の裁断面を鉋(カンナ)やサンドペーパーにて整えた後、特殊なものを刷り込み磨き上げ、 さらに、その上から蝋(ロウ)をコバに溶かし込み、焼き締め処理を施すというように、手間の掛かる処理方法であります。
しかし、この技法もKAWAIが理想とする製品作りには欠かすことのできない重要なファクターであると考えます。
Yoshiaki Kawai川井義明
20歳のときからバイクに乗り始めそれに付随してバイカー系ファッションを好むようになり、ジャケット、ブーツ、小物といった革製品をよく購入していました。
専門学校を卒業後、ペットフードメーカーにて7年間営業職として勤務していましたが日本市場撤退に伴い退職を機に個人で事業をしてみたいという想いから、
以前から興味があったレザークラフトを始めました。
1年あまり独学で制作を行い趣味的な領域ではそれなりの物は作れるようになりましたが、そういう類のものに対して興味が薄くなり、
もっと高いクオリティーのレベルでの革製品作りがしたいという想いが強くっていきました。そこで本格的に革鞄の制作を学べるところを探し始めましたが、
なかなか自分が学びたいと思うようなところを見つけることが出来ずにいました。
それからまた1年が経ち、やはり海外へ行かなければ難しいのかなと思っていたところに偶然、渋谷で手縫い鞄教室やっている革鞄店があると聞き、早速見学に行ってみました。
その鞄店は今ではあまり見ることの出来ない手縫いで仕立てを行いハイクオリティーな革鞄制作しており、媒体にもよく採り上げられている有名なお店でした。
見学にいった瞬間「自分が求めていたものがそこにあり、ここしかない!!」と即入会申し込みましたがそれが叶ったのはそれから半年後でした。
その教室で2年半、道具の仕立て方の基本から手縫いによる革鞄制作の基礎を学び、ギャラリー、展示会等といった活動を通して現在に至っております。
こだわりをもった機能的で、スタイリシュな最高のシチュエーションを演出できるクオリティーの高い革製品製作を心掛け、 ご提案していきたいと考えております。